かきつばた(杜若)
「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう」
(唐衣 着つつなれにし つましあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ)
平安時代の歌物語「伊勢物語」第九段の「東下り」で、在原業平(※)といわれる主人公が
八橋(現・愛知県知立市)で「旅の気持ちを詠んだ歌」。
高校時代、古典で習った。「折り句」というんですよね。
この歌の各句の頭文字を取ると「かきつはた」となります。
韻がいいのか、よく覚えおり、今でも空で言える。
「かきつばた」、今が見ごろだそうだ。
京都市内にも「かきつばたの群生地」があるというので行ってきた。
上賀茂神社の境外摂社「大田神社」だ。
天然記念物に指定されているようで「天然記念物 大田ノ澤ノかきつばた群落」の碑が建っている。
かきつばた育成協力金 金300円也を払って入場。
確かに群生はしているが想像していたより規模は小さく、一面紫をイメージしていたが少々拍子抜け。
「太田神社」は、上賀茂神社の境外摂社との位置づけだが創建は上賀茂神社より古いそうだ。
祭神は「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」。
参道脇を流れる清流に生息するという「タゴガエル」、声は聞こえど姿は見えず。
他に、
末社:白髭神社(猿田彦神)、末社:鎮守社(大国主神,少彦名神)
末社:百大夫社(船玉神)、 末社:福徳神社(福徳神)
などが祀られている。
神社前の道路の向こう側に「北大路魯山人生誕地」の碑が建っていた。
※【在原業平】関連
京都市中京区綿屋町のビルの一角に「在原業平邸址」碑があります。
京都市西京区大原野小塩町の「十輪寺」には「在原業平のお墓」や
難波の海水を運んで塩焼く風情を楽しんだという「塩竃(復元)」があります。
塩竃 |