火災保険の怪
火災保険について、長らく誤解(思い違い)していた。
現在、戸建てに居住しているが、
「億が一、全焼でもした場合は、年が年なので、
保険金でマンションでも購入(または賃貸)し、転居すればいい」
などと脳天気に契約を更新し続けていた。
今回、更新するにあたってよくよく説明を聞くと、約定には
「損害発生日から起算して2年以内に復旧(注)したことを確認したうえで、
保険金をお支払いします」
(注)損害が発生した時の発生した場所における、保険の対象と同一の構造、質、用途、
規模、型、能力のものを再築または再取得した状態に復することをいいます」
と書いてある。
(これは某社の約定で、他の損保会社も同じかどうかは分からない)
つまり、
「損害を受ける前と同様のものを再築しないと保険金は払いませんよ」
ということ。
「万が一の時、保険金を受け取るために保険金を支払っているのに、再築しないと保険金は支払わない」
何とも不条理な約定だ。
これは、
今後とも住み続けると思われる若い世代ならともかく、
高齢化して、二人だけ(若しくはおひとり様)になったときに
この約定内容でいいのかどうか?大いに疑問が残る。
幾ら人生100年時代だとはいえ、
70~80歳代になって同じものを再築しようと思いますかね~
高齢者が新規契約を締結したり、契約更新しようとする際は
内容をよく確認し、それが何を意味するのかよく考えることが必要です。
販売する側としては、特に高齢者に対して
この約定についてサラッと流したりせず
想定される可能性について詳しく解説し
「それでも契約しますか?」と確認することが
損保会社の良心というものでしょう。