2019年5月6日月曜日

尼吹山(紫雲峰、如法経峰)(推定標高237m) 登山

尼吹山(紫雲峰、如法経峰)(推定標高237m) 登山

「平安京が造営された際に、桓武天皇が皇都鎮護のために京の四方の山上に一切経を納め、
 東西南北の名を冠する四つの岩蔵を設けた」という伝承がある。

北の埋経(候補)地のひとつが左京区岩倉の山中にあり、
その頂に「皇都鎮護埋経地の碑」が建立されているという。是非見てみたいと思っていた。
その山が尼吹山(紫雲峰、如法経峰)(推定標高237m)だ。

尼吹山の名前の由来についてはわからないが、
Google Mapには「皇都鎮護埋経地 石標 (紫雲峰、如法経峰)」と表記されている。

紫雲峰、如法経峰と呼ばれるわけは「京都風光」によれば、
1028年、「大雲寺四至(寺領の境界)」が確定した。(「大雲寺勘録」銘)。
慈覚大師が如法経供養を執行した砌叡岳より、紫雲たなびき、大雲寺の紫雲と一つになった。
これを見た明尊大僧正(円満院)が、当山の高峯に如法経を書写して埋め(*) 
以来「如法経ヶ峰」「紫雲峯」と呼ばれた
そうだ。
(*)平安京造営より200年ほど後の話で、皇都鎮護埋経の話とは直接関係ないと思われる。

山頂には期待通り「皇都鎮護埋経地」と書かれた碑が建っていた。
尼吹山(紫雲峰、如法経峰)(推定標高237m) 山頂

「皇都鎮護埋経地」の碑
松茸の碑
【概略行程】

2分
7分
1分
8分
1分




実相院バス停(京都バス) => 岩座神社 => 尾根出会 => 松茸の碑 => 六面石幢 => 尼吹山


登山口のある岩座(いわくら)神社が標高137mほどなので高低差約100m、容易に登れる山だ。
岩座神社内の一言神社の裏手右の登山口から入り、山腹を北方向に登れば直ぐに尾根道に出会う。

左折すると尼吹山に至るが今回は一寸寄り道。
右折するとすぐに「松茸の碑」に至る。碑の裏面には
「浜田稔博士(1910/1/18~1981/9/29)に教えを受けた者これを建立する 昭和58年10月29日」
と書かれた銅板がはめこまれている。
尾根道を戻って直進すると程なく尼吹山山頂だ。山頂の少し手前右手に「六面石幢」がある。

尼吹山(紫雲峰、如法経峰)山頂には、期待通り「皇都鎮護埋経地」と書かれた碑が建っていた。
そんなに古そうな碑ではないが、暫し1200年前の平安京に思いを馳せた。
残念ながら山頂からの展望はない。

下山後は、Google Mapに記載されている近くの史跡を訪ね歩いてみた。
 ①岩座神社/大雲院/実相院周辺
 ②岩倉川右岸沿い
 ③山住神社:もう一つの北の「皇都鎮護埋経候補地
  巨石を神々の降臨する磐座(いわくら)と崇めた古代信仰の遺跡で
 「皇都鎮護埋経候補地」に相応しく神秘的で厳かな雰囲気が漂っている

山行の様子はスライドショーで。


こちらもご参照ください。
 ★皇都鎮護埋経(候補)地を巡る (その1 [南,西])
 ★皇都鎮護埋経(候補)地を巡る (その2 [北,東])