2017年7月30日日曜日

近所の歴史探訪~「西芳寺川古墳群」編~

近所の歴史探訪~「西芳寺川古墳群」編~


「有名な鈴虫寺(華厳寺)や苔寺(西芳寺)の側を流れる「西芳寺川」の上流に古墳群がある」と聞いた。
「石室を見ることができる」とのことなので行かない手はないでしょう。早速探訪に出かけた。
松尾学区古墳・史跡地図

西芳寺を右手に見ながら川沿いに進み「この先行き止まり」の看板のある橋を渡る。
少し行くと「松尾学区古墳群」の「駒形札」と「松尾学区古墳・史跡地図(上の写真)」がある。
それによると
「松尾学区には約120基の古墳があり、西芳寺古墳群には43基ある。
西芳寺古墳群は古墳時代後期に築造され、このうち「旧ボウジョウ古墳群」には
石室の形状をよく残すものが3基ある」とのこと。目指すは「旧ボウジョウ古墳群」だ。

すぐ先に「山の神さん」が祀られている。その昔には「山の神神社」があったそうだ。横の岩は磐座か?。
一礼して前に進む。少し行くとゲートがある。一般道はここで終り、これから先は林道「西芳寺谷線」だ。
右手には松尾山方面へ、左手には 唐櫃越を経て沓掛山方面への道案内板がある。
 (松尾山に向かう尾根筋には「松尾山古墳群」が散在する)
ここは「京都一周トレイル 西山51」でもある。
この橋を渡る
松尾学区古墳群 解説
山の神さん
山の神さん
松尾山方面へ
唐櫃越を経て沓掛山方面へ
京都一周トレイル 道標
京都一周トレイル 西山51
林道 西芳寺谷線 起点 
ゲートを抜け林道に入る。街中は"酷暑"だというのに、ここはヒンヤリ。天然のクーラー。あゝ極楽極楽。
子供たちや家族連れが水遊びをしている。試しに手を入れてみると冷たくて超気持ちイィ~。

道は「西芳寺川」に沿って右に左にくねくねと続き、1号からナンバリングされている橋をいくつも渡る。
5号橋に来ると目の前に「西芳寺川古墳群」の案内板が見えた。どうやらここが目的地のようだ。
案内板には「この旧ボウジョウ古墳群は標高125m、南面丘陵斜面円墳5基、径10~17m、横穴式石室、
両袖式2基確認され、石室の形状をよく残すものが3基あります」とある。
早速、道先案内板の通り右手の山中へ。古墳は登り始めて直ぐのところにあった。

「松尾学区自治連合会」の案内板のお陰でここまでこれた。感謝申し上げます。
5号橋
西芳寺川古墳群 案内板
道先案内板
古墳Aの外観
古墳Aの石室
古墳Bの外観
古墳Bの石室
古墳Cの外観
古墳Cの石室
案内板の通り、石室の形状をよく残すものが3基あった。

「西芳寺川古墳群 案内板」には、古墳は5基あると書かれています。残りの2基は?
古墳D:案内板はありませんが、古墳Cの先に少しこんもりしたところがあります。
    4番目の古墳(古墳D)だと思われますが、天井石や石室は見当たりません。
    墳頂に当たる部分が少し陥没しているように見えます。
古墳D?
古墳D?の墳頂 少し窪んでいる


古墳E:ハッキリとは分かりませんが、古墳Cと古墳Dの間の山道直下に幾つかの石が露出しています。
 恐らくこれが5基目の古墳(古墳E)ではないかと推察します。
古墳E?
 
街中の酷暑をよそに、ここはひんやり爽やか。是非お尋ねください。
但し、夏場は虫よけが必携です。また石室内部を見学したい方は懐中電灯も必携です
 

P.S.
今回探訪した坊城古墳群の上下流にも古墳群があります。
(「西芳寺川古墳群」とは坊城古墳群を含む古墳群の総称です)
それぞれの探訪報告があります。クリックしてご参照下さい。 
西芳寺川古墳群(その2) 
西芳寺川古墳群(その3)
西芳寺川古墳群(その4)

「神ケ谷古墳」は西山トレイルN51から松尾山方面に上がってすぐのところにあります。
お見逃しのないように。(西芳寺川古墳群(その3)を参考にしてください)

古墳シリーズ


【ご参考】
最近見つけたのですが「京都市遺跡地図提供システム」で古墳を含む遺跡の場所(位置)を
 調べることが出来ます。活用しましょう。
❷西芳寺川の古墳探訪も素晴らしいですが、西芳寺谷林道を歩くのも捨てがたい。
 ②西方寺谷林道を行く(その2)「山の神さん」を訪ねて

 京都市内では、
蛇塚古墳(」、「天塚古墳()」、
狐塚古墳()」、「甲塚古墳(右京区嵯峨甲塚町)
などで常時石室を見ることが出来ます。

近所の古墳(群)


【おまけ】
古墳とは何の関係もありませんが、蓮の花が綺麗に咲いていたので(嵐山 天龍寺にて)